河内のおっさんのblog

大阪南部の南河内の歴史と文化、風土に育まれた笑いと人情の紹介です。

茶話173 / 雨

 昨日に増してどんよりとした空。降っているのか、降っていないのか、わからないような雨。傍で我が相方が洗濯物を部屋の中に吊るしている。
 てるてる坊主でも作ろうか……。
 カムイ・パパイヤ・アーホーイヤ。
 あーした天気になぁーれ!
 アイヌのまじないでも唱えようか……。
 それとも、靴でも飛ばそうか……。
 あーした天気になぁーれ!
 東北地方では、雨が降り続いたとき、晴れを願って、行事の前日に御天気祀りとやらをする。大酒飲んで大騒ぎする宴会……だという。
 そんなの、毎日、こっそり、独りで、やっとるわい!

 雨に交じって、梅の花がしきりに散る。
 去年は、花が少なく、実があまり成らなかった。梅干し用の実が少ないのにがっかりした我が相方。どこで教えてもらったのか、手にノコギリを持って、梅の木に向かって「成るか成らぬか。成らねば切るぞ」と脅しをかけている。
それに合わせて孫たちが、梅の木の下で「成ります。成ります」と叫ぶ。
 「成り木責め」という豊作儀式で唱えられる呪文だ。
 それが効いたのか、今年は、見事に花をつけてくれた。
 困ったものだ。

 豊作をみこんでか、最近、味付け海苔やらインスタントコーヒーをやたらと買ってくる。梅干しを漬けるのにちょうど良いのだと言う。
 しとしとと雨が続き、梅の実が落ちるころになると、せっせと瓶に梅を漬ける。
 十や二十どころではない。
 「そんなに漬けて、どうするのだ」と訊くと、友達から予約が入っているのだという。
 それはいいのだが、カビが生えないように冷蔵庫に入れるのはやめてくれ。冷蔵庫が梅干しでぱんぱんになる。酒の肴にしようと、昼食の残りを冷蔵庫に入れておこうものなら、いつの間にか梅干しの瓶に取り囲まれて、取り出せない。
 雨にうたれて散る梅の花を見ていると、少し憂鬱になる。