河内のおっさんのblog

大阪南部の南河内の歴史と文化、風土に育まれた笑いと人情の紹介です。

旅20 / 老いの小文 六の③

※①~②のつづきです。旅17から読んでください。

 岡山県は、瀬戸内海と中国山地に囲まれ、温暖で晴れの日が多いことから「晴れの国」をキャッチフレーズにしている。
 なのだが、過去5度来たうちの半分以上が、晴れるはずなのに雨だった。
だから、「晴れの国」ではなく「ハズの国」だと愚痴っていた。
 そこで、昨年の秋の旅からは天気予報に合わせて日程を組むことにした。今回も同様に日程を組んだので、見事な晴れの国の三日目となった。
 午前中は、昨日立てた畝に、私が持って来た里芋と菊芋を植えた。秋に来た時の楽しみにするためである。


 農作業を早々に切り上げて早い昼食をとる。スーパーで買った100円ラーメン。オジン二人の食事は実に質素だ。酒の肴を含めても、三日分でしめて3000円。しかし、なににも勝るご馳走である。
 昼食を終えて、すぐに家を出る。桜が咲いてないのなら梅にしようというので、津山の梅の里公園に向かう。
   ◇
 よく整備された山あいの道を縫うようにして進む。ぽつんぽつんと山桜が咲いているが、肝心の染井吉野は咲いていない。
 ふと嫌な予感がよぎる。
 ひょっとして、梅が咲き誇っているはずなのに……まさか散っていたとは……。そのまさかが現実になるのが、「ハズの国 岡山」なのだ。

 人里をを抜けると急に視界が開け、広い駐車場があり、その奥に小高い丘がある。まさか……。「梅まつり」と書かれた赤い幟(のぼり)が、あちこちではためいている。そして、その幟が見えないほどに梅の花が覆っている。まさか……咲いているとは!?
 嫌な予感が外れた喜びよりも先に驚く。
   ◇
 約4haの丘陵地に2000本の梅の木が咲き誇っている。今年は、どこも梅の開花が遅く、この公園もまだ七分咲き。梅の花の香を味わいながら遊歩道を上るうちに、ようやく、嫌な予感が外れた喜びがこみあげてきた。
 ♪梅は咲いたか桜はまだかいな
 柳なよなよ風次第
 山吹や浮気で色ぱうかり しょんがいな~♪ 
 遊歩道を上りながら、端唄の一つでも口ずさみたい気分になる。

 津山市街に出て、奥津温泉に向かう。日帰り温泉に入るはずなのに……定休日だった……去年の秋に来たときのリベンジである。
 なだらかに流れる吉井川が急流になるにつれて、またしても嫌な予感がよぎる。
 まさか……臨時休業では……。
 その時はその時、ブログのネタにすればいい。
 おかしな期待が湧いてくる。
 しかし、その期待は外れた。開店していた。
 残念なような嬉しいような気持ちで、広い湯船につかった。

※④につづく